鵬翔高校(宮崎県)[全国強豪校REPORT 2026]
「真面目にコツコツ、一生懸命」その先の全国へ
鵬翔高校(宮崎県/私立)
主な
OB
興梠慎三(引退)/河野貴志(ジェフユナイテッド千葉)/佐藤颯之介(アビスパ福岡)/宇津元伸弥(大分トリニータ)
KEYWORD01継承
2012年度の選手権全国制覇という輝かしい歴史を持つ鵬翔高校。その伝統は、タイトルの数ではなく、日々積み重ねてきた姿勢の中に息づいている。チームに受け継がれているのは、初代監督から続く「真面目にコツコツ、一生懸命」というスローガン。派手な個の力に頼るのではなく、全員がハードワークを惜しまず戦うことこそが鵬翔らしさだ。上永智宏監督も「優勝した当時のチームと似ているのは、明るさとハードワークできるところ」と語る。日本一を経験した先輩たちの姿勢は、今も確かに受け継がれている。

KEYWORD02現在地
近年の鵬翔は、あと一歩のところで涙をのんできた。昨年の選手権予選はPK戦で敗退し、今季も新人戦、インターハイ予選ともに決勝で日章学園に惜敗。それでも選手たちは下を向いてはいない。昨年の悔しさを経験した3年生が中心となり、「あと一歩」を埋めるための日々を積み重ねている。田中哲平主将は「当たり前のことを当たり前にやること」、FW陣は「決めるべき場面で決め切ること」を課題に挙げた。悔しさを知る世代だからこそ、その経験を力へと変えようとしている。

土橋翔来(3年/FW)
「今年は守備も攻撃も手応えがあり、プレミアリーグの相手とも十分戦える感覚がありました。今年は勝ち切れるチームだと思っています。まずは宮崎を勝ち抜いて、全国の舞台で勝利をつかみたいです」
KEYWORD03堅守速攻
鵬翔で伝統的に磨かれてきたスタイルが、「守備から入るサッカー」だ。全員が粘り強く守備を行い、ボールを奪えば一気に前線へ。鋭いカウンターでゴールを狙う戦い方は、上永監督も「今季はしっかり守ってカウンターを仕掛けるチーム」と表現する。決してスター選手が並ぶチームではない。それでも全員が同じ意識でハードワークを続けることで、高い組織力を生み出している。堅い守備と鋭い速攻。それが、今の鵬翔最大の武器だ。

金屋拓海(3年/FW)
「昨年は、自分が決めていれば勝てた試合もありました。今年はゴールでチームを勝たせることにこだわっています。勝負どころで結果を残して、あと一歩を埋められる選手になりたいです」
KEYWORD04ダブルキャプテン
今季は守備陣を束ねる田中哲平と緒方嘉秀の2人が主将を務める。さらに副キャプテンには前線の2人を配置し、センターラインを軸にチーム全体を支える体制を築いた。「いろんなところに目配り、気配りができるように」と上永監督が導入した新体制は、部員の多いチームだからこその工夫でもある。実際に選手同士の声掛けやフォローも増え、チームの一体感は確実に高まっている。全員で支え合うリーダーシップも、今季の鵬翔を支える強みの一つだ。

田中哲平(3年/DF)
「鵬翔は『走って勝つ』チーム。その伝統は今も変わらず受け継がれていると感じています。昨年の悔しさを経験したからこそ、今年は勝ち切れるチームになりたい。まずは守備からチームを支え、全国につながる結果を残したいです」
KEYWORD05再挑戦
目指す場所は変わらない。まずは宮崎県を勝ち抜き、再び全国の舞台へ立つこと。その先に、日本一を知る名門の復活がある。ライバル・日章学園との戦いは、今年も大きな壁となるだろう。それでも選手たちは、その壁を越えるために積み重ねを続けている。「真面目にコツコツ、一生懸命」。創部当初から変わらない言葉を胸に、鵬翔は再び全国への扉を開こうとしている。
