メインコンテンツに移動
ジュニアユースでまさかのキャプテン!?環境や立場が子どもを変える

ジュニアユースでまさかのキャプテン!?環境や立場が子どもを変える

皆さまこんにちは! 3月は長男の卒団の準備などで忙しく、コラムの更新ができず申し訳ございませんでした。今回のコラムでは、3月の卒団式を振り返り、現在ジュニアユースでキャプテンとして頑張っている長男について書いていきたいと思います。

 

同期のみんなと最後の旅行へ

3月中旬、所属チームの卒団旅行がありました。長男の所属チームでは毎年3月に選手・コーチ・保護者も集まって1泊2日の卒団旅行があり、そのときに卒団式も一緒に行われます。

卒団旅行初日、選手たちは都内の強豪チームと6年生最後となるトレーニングマッチ(以下、TRM)をし、そのまま宿泊先へ向かいます。保護者は先に卒団式が行われる会場へ向かい、会場装飾や音響など卒団式の準備に大忙し! ほとんどの選手が家族も連れて旅行に参加したので、弟、妹組は風船を膨らますなど、分担して選手が最高の卒団式を迎えられるようにみんなでお手伝いします。

私は今回卒団動画を作成したので、思い出動画やエンドロールなどしっかり再生されるか本当にドキドキしました。スクリーンに選手紹介動画を映し出し、司会者のパパさんとタイミングを合わせるなど、みんなで入念に準備し本番を迎えました。

 

涙涙…最高の仲間と感動の卒団式

卒団式では、選手一人ひとりがこれまでのジュニア時代のサッカーを振り返ります。大勢の前で堂々と話す選手たちの姿はさすが6年生だな〜と、とても感動しました。その後、監督が選手一人ひとりにコメントをしてくれました。

「◯◯(長男)の性格、優しさ、いつもチームで周りを見て周りのこともやりながら、いつも一生懸命努力している。そういうところが大事。試合に出られるようになったのは、そういうところから来ていると思う。

今、本当にどんどん成長しています。自信を持って次のチームでも中心になってチームを勝利に導いていけるような選手になれると思うので、これからまた自分に期待して頑張ってください」

監督から頂いた言葉に、長男のことをちゃんと見ていてくれていたんだな〜と感謝の気持ちでいっぱいになりました。卒団式では保護者はもちろん、コーチや選手も涙していましたが、翌日の親子サッカーはとても盛り上がりみんな笑顔で最高の卒団旅行でした。

家に着いて楽しかったね〜と話してふと見たら、長男が泣いていました。小さい頃から大切にしているぬいぐるみで顔を隠しながら。卒団式でも旅行中も涙を見せなかった長男。これで本当にみんなとお別れと思ったら、ずっと我慢していた涙が溢れてきたようでした。

悔しいとき、悲しいときもあったけど、みんなのことが大好きで楽しかったジュニア時代。最後にこんなに涙が出るくらい、最高の仲間と一緒にサッカーをできたこと、これからもずっと忘れないでいてほしいです。

 

人見知りだった長男がジュニアユースでまさかのキャプテンに!?

長男のジュニアユースでは初めての活動でいきなり2泊3日の合宿! あまり自分から輪の中に入っていくタイプではないので、ほとんど知らない子ばかりで大丈夫かな…と不安になりましたが、合宿ではブラジル体操のリーダーをやったと聞いて、長男が!? と驚いたくらいでした。ここからもっと驚くことばかりになるとはそのときは思いもしませんでしたが…(笑)。

合宿後はトレーニングやTRMなどを重ね徐々にチームメイトとも仲良くなり、その後遠征大会がありました。大会にはU-15の監督も来て「今日キャプテン決めるから!」と言われたそうです。

大会で長男は初ゴールを決めたり、アシストをしたりと、守備にも攻撃にも積極的に参加していました。その後、監督から数人呼ばれその中から長男がキャプテンになることが決まり、そのままみんなの前で挨拶をしたそうです。夫が大会を見に行っていたため、キャプテンになったようだと報告を受けたときには「ブラジル体操どころの騒ぎじゃないじゃない!」と驚きを隠しきれませんでした。

長男は小さい頃から温厚で「俺が! 俺が!」というタイプでは全くなく、キャプテンというよりどちらかというとサポート役に徹するタイプでした。ジュニアの監督が卒団式で話してくれたように、みんなが見ていないところで忘れ物をチェックしたり、時間どおりに動けるように声掛けしたりと陰でのサポートはしていました。

まさか37人の大所帯のチームのキャプテンになるとは…期待と不安もありましたが、長男本人はキャプテンになった日から行動が変わりました!

 

環境と立場で人は変わる

キャプテンになったのとほぼ同時期に、中学校で学級委員になった長男。キャプテンに学級委員に、中学校生活がスタートしたと同時にダッシュしすぎて途中で疲れてしまわないか心配でしたが、自分がそういう立場であることへの意識を強く持っているようで、ジュニアユースでもいろいろな選手に気を配ろうとしているようでした。

ある日長男と話していて「キャプテンになっていろいろ指示出したりするの?」と聞くと「口で言っても行動が伴っていなかったらみんな嫌でしょ? だから先に俺がやる。ピッチでは誰よりも走って、ピッチ外では片付けもしているよ」

指示を出す! というタイプではなく、プレーや日々の行動で見せるタイプなんだなと、いつの間にか考え方もしっかりしていて驚きました。ジュニアでコツコツ頑張ってきたことが、今一気に開花し始めていると思います。

 

環境や立場で人はこんなに成長するんだなと思いました。忙しい中学校生活がスタートしましたが、ONとOFFをうまく組み合わせながら自分で考えて行動していて、私があれしてこれしてということがなくなりました。何も言わなくても勉強を頑張っているのは、きっと学級委員で成績が悪かったら格好悪いと思っているのかも知れません(笑)。

保育園生の頃、お友達に意地悪をされて泣いていた長男を自転車の後ろに乗せて「もっと自分の意見を伝えていいんだよ」と話したことを思い出しながら、制服を着てネクタイを締めて、自信に満ち溢れた表情で「行ってきます!」と言う長男の後ろ姿を見送る日々。

あっという間に大きくなってしまうのが寂しくなってきましたが、これからはジュニア期とは少し違った距離感で、長男のサッカーを応援していきたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

WRITER PROFILE

早坂英里
早坂英里

料理&テーブルコーディネート教室
【Eri’s Kitchen】主宰
アスリートフードマイスター/(社)日本テーブルデザイナー協会認定講師/専門学校 テーブルコーディネート講師

12歳と9歳の子を持つサカママ(サカママ歴8年)
兄弟それぞれ都内の強豪クラブチームに所属。5年以上続けている朝練は兄弟の日課。プロサッカー選手を目指す子どもたちの為に日々首都高を走り回り、食事やマッサージなどサポートに務める。