【W杯現地レポ】ダラスの治安は大丈夫!?
テキサスのサカパパ、japa-ricanです!
4月に入り、日本のサッカー少年・少女たちは新学年のスタートですね。子どもたちだけでなく、親御さんにとっても期待と不安が入り混じる時期ではないでしょうか。
日本とは異なるカレンダーで動くアメリカのサッカーシーズンは、いよいよ終盤に差し掛かり、年間リーグの集大成ともいえるカップ戦が各地で開催されています。チームとしても個人としても、その年の成長を測る真剣勝負の舞台です。
3月29日から4月5日まで、私たちの住むダラスでは、北米最大規模のユース国際大会「ダラスカップ」が開催されました。今年はU10〜U19の男女あわせて約500チーム、17か国から1万人以上の選手が集まりました。

日本からも群馬県の前橋FCがU15・U16カテゴリーで参戦しており、オープニングセレモニーの際に偶然ご挨拶する機会があり、光栄にも集合写真に入れていただきました(笑)。

このダラスカップは日本の春休みと時期が重なることが多く、大会期間中は選手が現地家庭にホームステイできるプログラムもあります。国際大会に参加しながら現地生活を体験できる貴重な機会であり、日本の子どもたちにとって大きな成長につながるはずです。ご興味のあるチームや関係者の方がいらっしゃいましたら、大会関係者のご紹介も可能ですので、ぜひご検討ください。
我が家の10歳の息子のチームも、最年少カテゴリーで初出場しました。ダラス地区ランキング1位という評価もあり、意気揚々と臨んだ大会でしたが、初戦はイリノイ州チャンピオンに大敗。続く2戦目もメキシコ・モンテレイ市の選抜チームに惜敗し、早々にグループリーグ敗退が決まりました。

ゲームキャプテン(白ユニフォーム)として、そしてチームの得点源として奮闘しましたが、勝利に直結する決定的なプレーを生み出すことはできず、悔しい結果となりました。
こうした経験を通してサッカー少年・少女たちが成長していくのは、日本でもアメリカでも、そして世界中どこでも同じだと思います。初めての国際大会は、息子にとって悔しさの残る経験となりましたが、この悔しさを糧に今後どのように努力していくのか、親として楽しみに見守っていきたいと思います。

さて、これまでのコラムでも、日本代表戦の開催地でありダラス・スタジアムのあるアーリントン市に住む私が、現地目線でW杯関連情報をお届けしてきました。今回はその中でも、特に気になる方の多い「ダラス・アーリントンの治安」についてレポートしたいと思います。
ダラスの治安は全米の中でどうか?
アメリカの都市と聞くと、「治安が心配」というイメージを持たれる方も多いかもしれません。実際、日本と比べると犯罪率は高く、銃社会であることも事実です。ただし、地域ごとの差は非常に大きく、都市ごとの特徴を理解することが重要です。
ダラスは、全米の大都市の中では比較的落ち着いたエリアが多い都市といわれています。特にダウンタウンやアーリントン周辺など、観光地やスポーツ施設が集まるエリアはイベント対応に慣れており、警備体制も整っているため、比較的安心して過ごせる環境です。

一方で、これはどの都市にも共通しますが、注意が必要なエリアも存在します。日本のように「どこでも安全」という感覚ではなく、同じ都市内でも「場所によってリスクが変わる」という意識を持つことが大切です。
注意すべき場所の見分け方は?
現地で生活していると、足を踏み入れるべきでない場所の「見分け方」が自然と身についてきます。
まず一つ目は、人通りや雰囲気です。極端に人が少ない場所や、明らかに違和感のある雰囲気のエリア、夜になると様子が大きく変わる場所には注意が必要です。
二つ目は、周囲の環境です。ゴミが多い、建物が荒れている、落書きが目立つ場所は、長時間の滞在を避けたほうがよいでしょう。ダラスでは住宅の前や道路脇に手入れされた芝生があるのが一般的ですが、芝の状態が悪かったり、ゴミが散乱している地域は注意のサインの一つです。また、店舗に鉄格子が設置されているエリアも、治安を判断する一つの目安になります。

三つ目は、時間帯です。同じ場所でも昼と夜で雰囲気が大きく変わることがあります。特に夜遅くの一人歩きは避け、できるだけ複数人で行動することをおすすめします。女性は複数人であっても、夜間はより一層の注意が必要です。また、日本のように24時間営業の店舗は多くありません。深夜に営業している場所では、店内で過ごすよりもテイクアウトして滞在先に戻るほうが安心です。

日本人が気を付けるべきマナーは?
安全面と同じくらい大切なのが、「文化の違い」を理解することです。
アメリカでは、自分の意思をはっきり伝えることが基本です。遠慮しすぎて曖昧な態度をとると、相手に意図が伝わらず、トラブルの原因になることもあります。YesかNoを明確に伝えることは重要ですが、「Yes!」「No!」と強い口調で言うと、横柄な印象を与えてしまうこともあります。Yesの場合は「Yes, please」、Noの場合は「No, thank you」と一言添えることで、相手に配慮した柔らかい印象になります。
公共の場では周囲への配慮も重要です。たとえば日本では、混雑時に人とぶつかってもそのまま進むことがあるかもしれませんが、アメリカでは好ましくありません。ぶつかりそうになったら「Excuse me.」、ぶつかってしまった場合にはすぐに「I’m sorry.」と伝えることが大切です。こちらでは子どもも含めて自然にこうした言葉が出てきます。自分に敵意がないことを言葉で示すことが、トラブル回避につながるからです。

言葉遣いにも注意が必要です。ハリウッド映画などで耳にするFワードをはじめとした強い言葉は、日常生活では非常に重い意味を持ちます。軽い気持ちで使うのは危険ですし、公共の場では強く嫌われます。スポーツの現場ではペナルティの対象にもなります。
私自身もユースサッカーの審判活動をしていますが、ダラスでは試合中に子どもがこうした言葉を使えば即座に退場(レッドカード)となります。この言葉はそれほど大きな意味を持っていることを覚えておいてください。日本で場に応じた言葉選びが求められるのと同じように、アメリカでも適切な言葉遣いが大切です。
さらに、日本との大きな違いとしてキャッシュレス化があります。アメリカでは現金だけでなく、財布自体を持ち歩かない人も多く、大きなバッグを持っていると観光客であることが分かりやすくなり、盗難リスクも高まります。加えて、ダラス・スタジアムでは手荷物の持ち込み制限が厳しく、大きなバッグは中身に関係なく持ち込み禁止となる場合があります。事前にルールを確認し、必要最低限の持ち物で行動することが大切です。
大会期間中は世界中から多くの人が集まり、交流する機会も増えるでしょう。一緒に食事をしたり、飲みに行ったりすることもあるかもしれません。その際は、自分で注文したもの以外には手を付けないこと、飲み物は常に自分の目の届く場所に置くこと、席を外した後の飲み物は口にしないことを心がけると安心です。残念ながら薬物に関する事件も存在するため、こうした基本的な対策が自分の身を守ることにつながります。
アメリカ生活が20年近くになる私ですが、正直に言うと、治安面で危険を感じる経験をしたことは一度や二度ではありません。日本の感覚のままでは通用しない部分があるのも事実です。
しかし、ダラスやアーリントンはエリアを正しく理解し、基本的な注意点を意識すれば、安心して過ごすことができる都市です。短期滞在であれば、過度に心配する必要はありません。
今回お伝えしたように、W杯やサッカー遠征で現地を訪れる際は、
「危険な場所や時間帯を避けること」
「文化の違いを理解すること」
この2点を意識することで、より安全で充実した経験につながると思います。
ホスト国・ホストシティに住む日本人として、そしてテキサスを愛する一人として、ワールドカップを楽しみに来られる皆さんのダラス滞在が、少しでも素晴らしいものになることを心から願っています。